トラリピとは?
参照:M2J
トラリピとは自動売買の一種で、マネースクエアジャパンが提供するトラップ&リピートイフダンの略です。
似たような仕組みとしてはインヴァスト証券のトライオートFXや、外為オンラインのiサイクル注文があります。
未来の値動きを読む必要がなく、初心者でも簡単な設定でコツコツ利益を上げることができると評判です。
しかしSNSなどを見ると、実際にトラリピを利用して利益を上げている方はそこまで多くないというのが印象です。
そこでこの記事では、トラリピで初心者さんが気をつけるべき注意点と、利益を上げるためのコツを解説していきます。
トラリピで稼ぐための通貨選び
多くのトラリピトレーダーを巻き込んだトルコリラの長期下落トレンド
トラリピで損失を出してしまう場面として、通貨のトレンドが止まらず、想定レンジを超えてしまうことですね。
何年か前に、トルコリラ円でスワップ目的で買いのトラリピをやっていたトレーダーさん達が一斉に損切りにあいました。
被害が大きくなった原因の一つはやはりトルコリラ円スワップの大きさで、当時は為替差損がでてもいずれはスワップでカバーできるという話を、トラリピを提供している業者自らがアナウンスしており、これを信じて損切りせずに絶えていたトレーダーさんが犠牲になった模様です。
さて、皆さんがトラリピをやる場合、こういったトレードは予測することは出来ないのでしょうか?
トラリピの通貨選びは似たような国を見つけることが重要
まずトラリピ戦略で重要なことは、国を観察して似たような力関係の通貨を見つけることです。
なぜならば、似たような国の通貨ペアは一定のレンジ内に値動きが収まる傾向があるからです。
例えばさきほどのトルコリラ円ですが、トルコという国は高インフレで常にトルコリラの価値は下がっている状態です。インフレを抑えるためにトルコの中央銀行は金利をあげていますがインフレが落ち着く様子はありません。
インフラや財政基盤も弱く、政治もエルドアン政権の独裁的な政治で安定しておらず、周辺国はシリア、イラン、イラク、ギリシャなどなにかしらの火種を抱えている国に囲まれている高リスクの国です。
そしてペアとなる日本の円ですが、政治運営は失敗とささやかれているものの、インフレは緩やかで金融緩和が長期で行われているため金利はあがらず、円の価値は2022年に一度大きく下がっていますが、これは国の経済力などが原因というよりも、国と国の金利差が原因のもので、永遠に弱い状態で動くものではありません。
国の経済力自体は高く、周辺は海に囲まれており、何かあった時に人の大移動も起こりにくいので、トルコとはまったく異質の国と考えることができます。
ではどのような国の通貨ペアを選ぶのが良いのか?
豪ドル&NZドルはトラリピにおすすめの通貨
安定したレンジの豪ドル&NZドル
トラリピ向きの通貨としてはよく豪ドル&NZドルの名前があげられます。
この理由として、どちらの国も物価、収入、貿易相手国、文化、言語、宗教、財政状況などが似ており、政治も長期で安定しています。
通貨も国をまたいで一部流用できますし、両国民ならば国をいききするのにパスポートも必要ありません。周辺に問題のある国もないため、外部要因に影響される通貨の値動きも少ないのです。
また、気軽に両国を行き来できる環境ならではの特徴として、例えば一方向に通貨が動いた場合に、一般市民が気軽に両替商へ行って強いほうの通貨を売って弱いほうの通貨を買うということをします。
そのため行き過ぎた値動きが抑えられますし、世界中のトレーダーもこの2カ国の通貨の力関係が離れ過ぎるのは力関係的におかしいとしてレンジの上下で参入してきますので、値動きが安定しているのです。
スワップなどにつられて通貨を選ぶのはダメ
スワップとは、毎日発生する2国間の金利の差のことで、円のような低金利の通貨で他の高金利通貨を買うと毎日少しずつスワップがもらえます。
このスワップ目的で、高金利通貨である南アフリカランドやトルコリラを、円などの低金利通貨でトラリピするトレーダーさんが跡を絶ちませんが、各国が金利を上げる理由として、インフレを押さえるという目的があります。
インフレはその国の通貨の価値が下がるということですので、つまり高金利通貨は将来的に 下落していく可能性が高いというわけです。
そこへスワップ目的でインフレが起きていない日本の円を組み合わせるということは、価値が下がっていく通貨と価値が下がっていかない通貨の組み合わせとなり、いずれトラリピのレンジを越えてしまうことが確定しています。
実は美味しいCFDのトラリピ
CFDとは現物での受け渡しを行わずに、反対売買によって出た金額の差で決済する「差金決済取引」のことです。
身近なところですと、株価指数CFDである日経225や、商品CFDのゴールド、原油などがあります(広い意味ではFXもCFDの一種)
そしてこのCFDですが、市場は24時間動いているので為替のトラリピが動かない時間帯でも取引チャンスがあります。
また、米国S&P500など長期的に上昇する裏付けのある商品などは買いのトラリピに絞ってトレードを行うことで比較的安全なトレードが可能になります。
このようにCFDを利用することによって、トラリピを仕掛けられる種別が一気に増えるのですが、初心者さんはCFDを避け、有名どころのメジャー通貨に固執してしまうので、多くのチャンスを逃してしまう傾向があります。
鈴さんのトラリピ戦略などを参考にしてもよいです
トラリピが広まった要因の一つに、トラリピインフルエンサーの出現があります。
しかしインフルエンサーといえども再現性のある情報を提供してくれる方は少ないですし、中には無理な設定で退場してしまう方もいらっしゃるのですが、初心者さんは派手なトレードや大きな利益をだしている方(ギャンブラー)を信じてしまう傾向があり、その設定を真似した結果、大きな損失を出してしまったということがあります。
そんな中で、鈴さんというトラリピトレーダーは、具体的なトラリピ設定を公開し、実際の収益も合わせてだしてくれているので初心者さんがトラリピを始める時に参考にしても良いかと思います。
設定を見る限り、無茶はせずにコツコツと運用されており、初心者向きの設定も個別で公開されているので、この通りに設定すれば初心者さんでも安全に運用ができると思います。
とても重要なトラリピ手数料
相場を読む必要がなく、完全放置で利益が作れるトラリピですが、弱点として取引手数料が通常のトレードに比べて非常に高くなることが挙げられます。
こういったコストに関しては無頓着な方も多いのですが、実は100万円くらいの運用でも年間でみると損益に10万円近く差がでたりするので注意が必要です。
実は高いトラリピ系FX業者の取引手数料
FX業者 | スプレッド (ドル円) |
取引手数料 | 実質コスト (10000通貨) |
マネースクエア 「トラリピ」 |
3.0~4.0(変動) | なし | 300~400円 |
外為オンライン 「iサイクル注文」 |
1.0(固定) | 往復40円 | 500円 |
インヴァスト証券 「トライオートFX」 |
0.3(変動) | 往復40円 | 430円 |
上記はトラリピ系業者の取引10000通貨あたりにかかるコストをまとめた表です。
通常のトレードと異なり、トラリピ系の取引コストは総じて高めに設定されています。これは放置でも利益をだせるお布施のようなものとよく形容されていますが、MT4(MT5)での自動売買とトラリピEAを利用することでこのコストは抑えることができます。
一般のFX業者手数料
FX業者 | スプレッド (ドル円) |
取引手数料 | 実質コスト (10000通貨) |
OANDA(国内) 東京サーバーコース |
0.3 | なし | 60円 |
TITAN(海外) (スタンダード口座) |
1.3 | なし | 260円 |
AXIORY(海外) (スタンダード口座) |
1.5 | なし | 300円 |
次にこちらは、トラリピ系の業者ではなく透明性の高い、EA門おすすめのFX業者です。
比較対象は国内業者のOANDAと、海外のTITANとAXIORYの3社です。
突出しているのが国内業者であるOANDA(オアンダ)の取引コスト60円で、TITANやAXIORYなどの海外業者はトラリピ系業者と比べると少し安い程度ですが、もし資金がマイナスになっても支払い責任を問われないゼロカットシステムや、レバレッジが国内業者よりも遥かに高く設定できることを考えると需要はあるかと思います。
これらの業者でトラリピEAを動かせば、コストを1/5以下に抑えることが可能ですので、手元に残るお金を増やすことができるのです。
スワップなども考慮に入れることが必要
FX業者 | 米ドル 買いスワップ |
米ドル 売りスワップ |
マネースクエアジャパン | 23 | -107 |
インヴァスト証券 | 65 | -95 |
外為オンライン | 50 | -100 |
OANDA | 37 | -58 |
上記は2022年7月時点での10000通貨あたりの各社スワップの一覧です。
買いスワップについては、顧客を集める際のウリにもなりますので各社頑張って良いスワップを提供していますが、注目すべきはあまり目立たないマイナススワップのほうです。
表を見るとトラリピ系業者はどこもスワップが -100円前後と、一般業者であるOANDAの倍近くもっていかれてしまいます。
これは、トラリピ系業者の顧客層は、売りスワップまで気が回らない初心者が多いということで、利用者に見つかりにくい部分で業者が稼いでいる例ですね。
逆にOANDAのように中・上級者向けのFX業者は売りスワップもしっかりと抑えています。
トラリピでのマイナススワップの大きさは本当に無頓着な方が多いですが、じわじわと効きますし、有名なトラリピトレーダーのあっきんさんもマイナススワップが原因で大きな損切りをされています。
なので、通常の取引コストだけでなくスワップなども含めて考え、MT4などを使ったトラリピEAに乗り換えるのが稼ぐポイントです。
トラリピEAでコストを抑えよう
EA門で提供しているトラリピEA「TrapRepeat」
EA門ではトラリピ設定が簡単にできるトラリピEAを提供しています。
トータルのコストで考えると、資産が50万円以上回す予定の方でしたら、トラリピ系業者よりもMT4でトラリピEAを回したほうが安く抑えることが可能です。
トラリピEAは使いたいFX業者を自由に選べる
トラリピ関連のEAは色々な種類が存在し、一見無料のような形で配布しているサイトがありますが、殆どの場合で指定するFX業者を使うことが利用条件に設定されています。
これはEA利用者にスプレッドの高い特殊な口座を紹介して、その余分にかかった手数料をFX業者からバックしてもらうIBと呼ばれる仕組みを利用しています。
この紹介されるIB口座は、トラリピ業者並の広いスプレッドを採用しているのでコストが高く、さらにはスプレッドが広いせいで注文も刺さりにくい仕様なので、最終的な損益はかなり不利になってしまいます。
しかしEA門のトラリピEAならばスプレッドが狭く、スワップも良心的な業者を選んでトラリピ戦略を練ることが可能です。
仮想通貨やCFDも選択できる
トラリピの提供元であるマネースクエアジャパンではCFDを提供していますが、残念ながら7通貨と種類は少ないです。
しかしご自身で業者を選択できるトラリピEAの場合、業者の縛りがありませんので幅広いCFDにトラリピを仕掛けることが出来ます。
特に海外業者などは何十種類もCFDを提供していますので、幅広い戦略をとることができます。
EA門で手に入るトラリピEAはこちら
TrapRepeatEA(MT4版)