今回の記事は、前回の一目均衡表解説の続きとして、各ラインの特徴を掘り下げてみる試みです。
転換線
一目均衡表は5つのラインが合わさった指標ですが、それぞれのライン単体でも指標としてみることができます。
まずは転換線です。
転換線の計算式は前回の記事でも上げましたが、
ローソク足過去9本分の最高値と最安値の半値((最高値+最安値)÷2)
↑このような計算式で、短期間の半値を表す指標で、短期間の相場水準を表します。
転換線の位置はちょうど真ん中にあるため短期勢力の均衡点であると言え、価格と転換線の位置関係で売り方優勢か買い方優勢かが見ることができます。
また、右肩上がりなら上昇トレンド、右肩下がりなら下降トレンドというように短期トレンドの方向性を示します。
転換線の特徴
転換線の特徴としては安定したトレンドを教えてくれることがあります。
安定した上昇相場
価格が転換線の上を転換線に沿って上昇
安定した下降相場
価格が転換線の下を転換線に沿って下降
逆に価格が転換線から大きく離れて上昇・下降している場合は押し・戻しの調整が入りやすい状態です。
基準線
次に基準線です。計算式は
ローソク足 過去26本分の最高値と最安値の半値 ((最高値+最安値)÷2)
↑このような計算式で、短期を見ていた転換線に対して中期の半値=中期の相場水準を表しています。
そのため考え方は転換線と同じで、基準線の位置は中期勢力の均衡点で、価格と基準線の位置関係で売り方優勢か買い方優勢かが見て取れます。
また、基準線が右肩上がりなら上昇トレンド、右肩下がりなら下降トレンドというように中期トレンドの方向性を示します。
基準線の特徴
基準線の勾配で現在トレンドがあるか揉み合いかを識別することができます。
また、基準線は安定したトレンドの押し目となります。
安定した上昇トレンドは押し目を迎える時、基準線まで下がって再び上昇するというのが安定した上昇トレンドであると言えるので安定したトレンドを見るのに役立ちます。
また、基準線中期の半値であるため、もみ合い相場の時は価格の中心となります。
なのでもみ合い相場の時の価格の把握に役立ちます。
均衡表の好転・逆転
ここまで転換線・基準線の2つの特徴を挙げましたが、この2つの線を使うことで取引のポイントを見極めるのに役立ちます。
前回の記事でも触れた均衡表の好転・逆転です。
上昇トレンド中のラインと価格の位置関係は上から順に価格・転換線・基準線となり、下降トレンド中は上から順に基準線・転換線・価格となります。
なので、ここが入れ替わるタイミングを転換点としてエントリー・決済のポイントとしてみることができます。
という事で、それぞれのラインだけを見ても有用な指標であると言えそうですね。
一目均衡表はラインが5つもあって使いこなすのに時間がかかりそうなイメージがありますが、このようにライン1つずつ使っていけばこんがらがらずに使いこなすことができそうです。